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レスポール製作13(完成)

世の情勢が不安定ですが、日々引きこもり、隔離生活をしているフリーランスデザイナーなので、ある意味変化はありません。


Macの前で仕事して、時間が空いたらギターを作ります。


月に数日しかギター製作に時間を使えないので思うように進みませんが、地道にギターを製作し、YouTubeにUPを続けています。いつか来るゴールに向けて。





さて、こちらのレスポールが完成しました。


塗装が終わりましたので、水研ぎ、バフ、組み込みと最終工程にはいります。


まずは水研ぎですが、水を使うと時間がかかるので今回はこれを使います。

みんな大好き!愛用中! KOVAXのトレカット!!!


自動車の塗装などでよく使われるみたいですが、もちろんギター製作でも使えます。ということで#800と#1500を使い、塗装のタレ、うねりを無くし平面を作っていきます。






手作業なので時間はかかります。ですが、トレカットのおかげで半分くらいの時間で終わりました(当社比:水研ぎの場合に比べて)。

トレカットは詰まりやすいので、少しでも詰まったらスポンジにこすりつけてクリーニングしましょう。


続きましてバフです。


この作業は苦手です。


バフの正解がわからないので、今回はそれを探り身に付けたいと思います。






写真はコンパウンドを一回だけボディのトップ面に掛けました。これだけでツヤっとしてきますね。





硬い布コンパウンドから、柔らかい布仕上げまで全体を一周しました。ここからまだ傷が残っているところを重点的に攻めます。




こちらも時間がかかりました。しかしバッファーを独り占めできたので、とにかく納得が行くまでバフを掛けられました。





つやつや!

ヘッドの黒の部分も頑張りました!ツヤツヤでうれしい。


今回わかったことは、硬い布でコンパウンドをかけるときは優しい力で押し付け、ある程度磨いたら一度綺麗な布でコンパウンドのカスをしっかり取り除くこと。硬い布でワックスの時も優しい力を意識。すこしでもコンパウンドのカスがあったら、すぐに取り除く事。

柔らかい布のコンパウンドも同じで、カスに注意。力はそれなりに入れないとしっかり磨けない。柔らかい布ワックスまでかけて、傷を良く観察し、まだ水研ぎの傷が見えるようなら、硬い布のコンパウドからササッとやり直す方が早い。

乾拭きをする綺麗な布はもったいながらず、小まめに交換すること。


黒い面は傷がとても良くわかるので、最後は指で拭きながら乾拭きする布の傷をつけないようにする事。

バフ布はしっかりクリーニングすること。

などなど。



無事に終わりました。今回はしっかりバフが掛かりました。


さて、延べ4日もかかったつやつやにする作業ですが、一気に台無しにしていきます。



もともとレリックにするつもりで、ゴールドの下にチェリーサンバーストを吹いているので、予定通りですが、あんなに綺麗に仕上げたトップを割るなんて……正直かなり躊躇しましたが、綺麗なものを綺麗な状態から割るなんで、滅多に経験できないので思い切ってやりました!






プシュー!!



もちろん割れました。しかしギブソンのレリックのように横にヒビが入らない!斜めや縦に入る! さすがにヒビはコントロールができず、思っていたようにはできませんでした。


今更取り返しはつかないので、このまま突き進みます。レリックします。


まずは完全にトップが浮いてしまったところから。本来はここが禿げることはないと思いますが、このまま浮かせておくわけにはいかないので、剥ぎます!





剥ぎました。こんな感じでところどこ打痕をつけながら、スクレーパーを使い、トップを剥いでいきます。ゴールドの下はシルバーになり、その下にチェリーが見えてきます。


ここまでやりながら色々な事に気がつきました。


レリックをするためには、レリックしやすくトップを吹く必要がある!!!


まあ、当たり前ことですが、事前に気がつくべきでした。愚かです。

レリックをするためには、ラッカートップを短期間に薄く吹く、乾燥が進む前にトップをひび割れさせる、ということが重要みたいです。


ギブソンのレリックのレスポールをよく観察すると、高いものも安いものレリックはラッカートップの厚みが薄い! 安いものはオーバーラッカーしてありますが、高いものは薄くても剥離はしてません。


つまり、しっかり密着しつつ、薄く綺麗に…難度高え!


ゴールドの時点で密着が難しい上にいつも通りに厚めにトップをしっかり吹いてしまいました。これではうまくレリックできるわけない。


でも、後戻りできない。進みます!





いきなりいろいろすっ飛ばして完成です。

時間の都合でトップ面しかレリックできませんでした。裏やネックはこれから徐々に進めます。

トップのヒビには靴墨を入れてみました。場所によってはいい感じに染み込みました。

もっとしっかりレリックしたいですが、ギターとしてイイ音が出せるよう、弾きやすいように調整する事を優先したためレリックが半端のまま組み込みをしました。





組み込み作業で気が付いた反省点

●ブリッジの取り付け位置が0.5mmくらいズレている

●ネジの下穴を開けるときにトップを割ってしまう

●コントロールキャビティの向きが実は上下逆だった

●フレットの打ち込みが甘いところがある

●配線のシールド線が短かすぎた

●ヘッドの形が変

そもそも木工の段階で気がつくべきところも多々ありましたが、塗装後の作業としては前作のテレキャスの時に出た反省点を克服しつつ、組み込み精度も上げられたと思います。

自宅に持ち帰って弾いてみました。

ギブソンのカスタムショップのLPよりも弾きやすかったりします…(自画自賛)

理由はナットの追い込み具合。自作はかなり攻めてナット弦高低めです。

ネックのシェイプはギブソンの方が良いはずですが、不思議とナットの影響のほうがデカく、ネックのシェイプはまるで気になりません。

写真でみるとゴールド格好いいな! 写真は200%増しです。


昨年作ったテレキャスとも記念撮影。最後に体重測定。





アホみたいに重い! テレキャスは4.8kg。2年連続でクソ重いギターを作ってしまいました。


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